まだ日本にも残っていた貴重な棚田風景「丸山千枚田」(ドローン空撮・4k画像)

日本の風景とは思えない光景が広がります

 日本一の棚田と言われる「丸山千枚田」は、三重県と奈良県との県境付近にあり、交通の便も悪く、手軽に行けるような場所ではありません。2018年に初めて訪れた時の衝撃的な感激は今でも残っています。そんな過去の強い思いを抱きつつ、今回は田植えが終わった頃を見計らいドローンを持って訪れました。

 丸山千枚田は、三重県紀和町丸山地区の斜面に幾重にも描かれた棚田で、日本の棚田百選にも選ばれています。勿論、その風景と規模は日本一です。今回投稿しているドローン空撮動画でもお判りのように、台地のしわの様に見える田んぼは1,340枚もあります。しかも、驚くことにその田んぼ一枚一枚が現役なのです。

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 悠久の歴史から人間にとって、生き延びていくためには主食のコメを作るのが必要不可欠でした。平地でしか作ることができないコメ。山奥など山中に住む人にとっては、平地を造ることは至難の業です。

 平地がないため、傾斜した土地に石積みで囲い、僅かの平らな場所を造り、そこを田に作り上げ、稲を育て来られました。それが棚田であり、ここ丸山千枚田は日本一の規模と美しさを今に伝えています。

日本一の規模と美しさを誇る丸山千枚田

 棚田の耕作は手間のかかる人力作業であり、しかも土なぶりとあって重労働となります。昔ながらの棚田には、生き延びるため稲作づくりに精を出されてきた人々の歴史があります。

 棚田は、まさに、先人たちが築き上げた貴重な文化遺産であり、後世に残し伝えていくものだと思います。

ドローンから真下を映した棚田模様

 ここで丸山千枚田のネットで調べた情報を書きます。この棚田がいつ頃造成されたかは不明ですが、西暦1601年にはすでに2.240枚の田があったという記録があるということです。しかし、昭和40~50年代以降、過疎・高齢化による耕作放棄地の増加によって、平成初期には530枚までに減少したそうです。

 地元住民たちは、「自分達の代でこの貴重な文化遺産を無くすわけにはいかない。」との思いから、平成5年に丸山地区住民全員による丸山千枚田保存会を結成し、丸山千枚田の復元と保全活動が始まりました。そして、今では、1,340枚という日本でも最大規模の枚数を誇る棚田となりました。また、熊野市では、丸山千枚田を後世に残すために、平成6年に全国初の千枚田条例が制定されており、全市民が一体となってその保護に努められています。

田んぼより畔が広い!

 今回は、そんな貴重な文化遺産である千枚田の田植え後の風景をドローンで空撮しました。地上目線で見る棚田風景も良いですが、それ以上にインパクトのある空撮動画で見る風景は、日本の風景でなく東南アジアなどの秘境の地にも見えます。こんな風景が日本に残されていることを、投稿した動画や写真を見て皆さんも驚かれるでしょう。

 斜面に構築された猫の額のような田んぼが集まり、まるで、台地にできたシワの様にも見え、先人たちが、生きるためここまで頑張ったとの叫びのような声も聞こえてきそうな映像となりました。じっくりと見て頂き、私が書いている思いを感じ取って頂ければ幸いです。

山の斜面に田んぼが整然と並ぶ棚田風景

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