姉川河口付近の空撮で見た風景
私はびわ湖の景色を見るために、湖岸道路を車でよく走ります。その中で、ブドウ園の広がる長浜市南浜町付近に架かる姉川大橋から、眺めるびわ湖の風景がお気に入りの一つです。この橋は大きく曲がっており、橋を走行していると、姉川河口付近の景色が、自然と目に飛び込んできます。
姉川はびわ湖にそそぐ多くの河川の中でも大変大きな川です。特に、びわ湖にそそぐ河口付近は、砂の中州が出来ており、そこにサギなどの野鳥もたむろし絵になる風景を作り出しています。
今回投稿する動画は、その河口付近を空撮した動画です。陸地から琵琶湖を見るスタンスでなく、湖上から姉川河口を見る普段お目にかかれない特異な視線で捉えた空撮動画です。
この動画を見てお分かりのように、川から運ばれてきた土砂で出来た中洲と、長い年月を経て大河が造り上げた見事な扇状地を映像から見て取れます。遠くに見える霊峰「伊吹山」をはじめとする伊吹山系の山並みから、流れ出る水を集めた姉川。その流れの途中には戦国時代の戦いの舞台となった古戦場も存在し、姉川の流れは悠久の歴史を物語っています。
湖上(船)から見る風景ではわかりませんが、ドローンを飛ばし鳥目線で見る光景では、正に、川から運ばれた土砂により自然が作り上げた造形美「扇状地」をはっきり見る事が出来ます。
姉川は、分水嶺から発した小さな水の流れが集まり、そして川から大河となり、びわ湖にそそぐ。綺麗に澄んだ水も豪雨により、泥水に変わり、山々の土砂をびわ湖まで運んでいく、気の遠くなるような時間を経て作り上げた地形が、びわ湖に突出した独特の形状。そこに人が住みつき集落に発展し、今見るような町へと変貌を遂げたのでしょう。
また単発的に見ると、姉川河口に出来る中洲は面白い形で被写体として絵になります。しかし、洪水のたびにその形を変えています。その様子は悠久の歴史を語るものであると思うと、自然の偉大さを痛感することが出来ます。