放流水が作り出す波紋の芸術「野洲川ダム」
今まで色々なダムの空撮をしてきましたが、ダムの構造形態は様々でインパクトがありました。その中で、ダムからの放流は、特定の場所からのみで、あまり綺麗なイメージがありませんでした。
今回は、そのイメージを覆すかのようなダム放流の美しさを空撮してきました。場所は滋賀県の野洲川ダムです。
野洲川ダムは滋賀県甲賀市にあり、鈴鹿スカイラインを走っていると、ポッと出てくる湖とダムで、一級河川「野洲川」に建設されたダムです。 農林水産省近畿農政局が管理するダムで、高さ52.7メートルの重力式コンクリートダムです。水源の確保に悩まされてきた近江盆地へのかんがい用水を供給する目的で戦前から計画され、太平洋戦争による中断を挟んで完成した農業用ダムです。
1951年に完成。2009年に老朽化と放流能力を増大させるためにリニューアルされ、放流するゲートも1門から、自由越流式6門となり、壮大さが感じられるようになりました。(ダム好きなら、是非見てほしいダムのひとつです。)
そのゲートの自由越流式6門から流れ落ちる水が作り出す波紋。その美しさは絶景です。普通は目もくらむような高いダムから、豪快に放水するダムにくらべると、女性らしくしなやかな美しさを感じ取ることが出来ます。
コンクリートで出来た無表情のダムが、流れ落ちる水によりレースのカーテンのような白く美しい水流に覆われており、その美しさは格別。しかし、強い風が強く吹いていたためドローンは飛ばせず。その美しさに引き寄せられ、是非とも映像を撮りたいとの思いから、待つこと半時間。風が弱くなるのを待ってドローンを飛ばしました。
今回は、この素晴らしき水の芸術である波紋を、じっくりと味わってください。