最澄が挿した箸が大きくなったとも伝えられる「岩尾の一本杉」!(ドローン空撮・4k動画)
私がネットの写真を見て衝撃を受けた一本杉。それは、池のふちに目立つ一本の老杉で、その威容はまるで「池の主」のよう。そして、池に立つ姿は、この一本だけ独特でなんとも神々しく見えました。
その写真を手掛かりに調べた結果、滋賀県甲賀市甲南町にある杉の木で、県指定の自然記念物に指定されていると判明しました。
早々、その杉の木を見に行くことにしました。国道307号線を進み、三重と滋賀県境すぐ近くに位置する甲賀忍術で有名な里山で、その木は岩尾山付近にあります。
甲賀と伊賀の二つの忍者の里を隔てる岩尾山。その山間に二つの池「大沢池」と「岩尾池」がつらなる人里離れた場所にあります。
具体的には、この一本杉の有る岩尾池は甲南町内を突き抜けて伊賀まで延びる県道から、杉谷川沿いの道を岩尾山方面にどんどん進んで行くと、やがてこの池のほとりに到着します。
そこに着くと、木々の間から岩尾池の汀に、年代を感じさせる一本の杉の古木が目に飛び込んできます。
伝承樹齢1000年以上、幹回り4.7m、樹高15mとなっていてそれほど大きなものではありませんが遠くから見るこの杉は際立ったものが有ります。
伝教大師最澄が、大地にさした箸が大きくなったとも伝えられるこの木は「一本杉」の名で地域住民に親しまれているそうです。
一本杉は池のほとりの少し盛りあがった所にあって、綺麗な立ち姿で目を引きます。言い伝えでは1000年以上この「池の主」であると誇張しているようです。
傍によって見ると迫力はあるのですが、白骨化した枝も目立ち、あちこちに黒々とした炭化のあとがあり、何度も何度も落雷の被害を受けたのかもしれません。
さらにネットで調べると、その素晴らしき姿に、今までテレビや映画のロケ地として使われたそうです。
NHKの朝ドラ「スカーレット」では、主人公の子供時代の撮影が行われて話題となった。さらに、昨年(2023年)には、木村拓哉主演の時代劇映画「レジェンド・アンド・バタフライ」の中で、織田信長の悪夢を見るシーンで、撮影では、木村拓哉が一本杉の前の池に入っての水中撮影が行われました。
「岩尾の一本杉」は岩尾池のほとりに一際存在感のある杉です。その素晴らしき姿に、今までテレビや映画のロケ地として使われるだけのことはあります。
そして、神秘的で自然のエネルギーが感じられる絶景スポットでもあり、必見の価値があります。時間があれば、ぜひ見に行ってください。