素晴らしき桜並木!日本の桜の代表「ソメイヨシノ」はすべてクローン?

 今年の桜前線は、例年より1週間から10日ほど早く、私の住んでいる長浜市の桜も3月下旬から一斉に開花しました。

 毎年桜が咲くのを待っている私にとって満開に咲く桜は華やかなシンボルツリーとなります。普段見慣れている景色でも、そこに桜が満開になると、景色は一変し見事な絶景となるのです。

 今回の投稿は、待望の桜前線が来たことを祝し、昨年撮影し蔵入りとなっていた空撮動画をオープニング動画として投稿します。撮影場所は岐阜県揖斐川町を流れる揖斐川の支流「粕川」河川敷に咲く満開の桜風景です。

↑これは動画です。写真にタッチすれば見ることが出来ます。

 可憐な花を咲かせる桜の種類は、野生種と栽培品種合わせて300種類以上もあるととのことですが、その中で最もよく目にするのが「ソメイヨシノ」という種類。日本に植えられている桜の約80%を占めており、日本人にとって最も馴染みのある種類と言っていいのではないでしょうか。

 桜前線の基準にもなっているほど知名度が高いソメイヨシノですが、その生い立ちを詳しくは知らないため、今回は、ネットでいろいろと調べてみました。

 その結果、そのほとんどが一つを原木とするクローンであることや、発祥の地について知識を得ることが出来ました。

 ソメイヨシノとは、原種の桜であるエドヒガンザクラとオオシマザクラが、交雑して生まれた品種の桜です。生育が盛んで、街路樹や公園樹の並木として、日本全国に多く植えられています。

 ソメイヨシノの発祥の地は上駒込村染井(現在の東京都豊島区駒込)といわれています。ソメイヨシノの歴史は意外と浅く、江戸時代の終わりから、現在の豊島区駒込で商いをしていた植木屋がソメイヨシノを売り出したのが始まりとのこと。

 ソメイヨシノは、「染井村」と「吉野山」という地名に由来しています。桜が有名だった「吉野山」の名前と掛け合わせて「ソメイヨシノ」と名前がついたと言われています。

 一説では、上野恩賜公園にあるソメイヨシノを原木に、接ぎ木という手法で全国に普及していったと考えられています

 その理由は、日本のソメイヨシノは、そのほとんどが全く同じDNAを持つクローンだということが、近年の研究により明らかになったからです。

 このような謂れのあるソメイヨシノの並木が多いのが川沿いの堤防です。昔から大雨や台風時に堤防の決壊を防ぐために、根が蔓延る竹などが多く植えられていました。しかし、護岸整備工事が進むにつれて、竹などの木々が伐採され、殺風景な景観となってしまいました。

 そこで植えられ始めたのは桜です。護岸整備された堤防には、木々を植えると根の成長により護岸に悪影響をもたらすため、河川法の許可が下りません。

 しかし、余りにも綺麗な景観を呈してくれる桜並木は、誰もの心の癒しとなるため、河川管理者は許可が取れていないから伐採しますとは言いません。見て見ぬふりをしているため、各地の川の堤防によく見かけるようになったのです。

 毎年、春には素晴らしき桜として、みんなの目を癒してくれる満開の桜風景は日本の誇りですね。

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