日本版マチュピチュ「下栗の里」・空撮絶景映像!
死ぬまでには一度行って見たい世界遺産「マチュピチュ」。遠くてなかなか行けない場所ですが、日本にもよく似た場所が残されています。長野県飯田市の山奥、信州遠山郷「下栗の里」と呼ばれる地域で日本の原風景が残る場所でもあります。
先日遠出した「花桃の里(昼神温泉)」の撮影終了後、狭い道が続く道のりを頑張って車で行ってきました。ここは日本のチロルといわれる場所で郷愁を誘う原風景がまだ残っています。以前、宅急便のコマーシャルで撮影された場所で、放映後、一躍有名になりました。
飯田市上村下栗地区は、山間部の急峻な地形の中にあります。テレビに出てから日本の絶景として知られるようになり、沢山の人々が訪れる場所ですが、下栗の里は観光地ではなく、現在も人々が畑を耕しながら暮らしている里山です。そのため、交通インフラが観光向けに整備されていないため、交通については不便なところです。
下栗の里は、谷底に向かって標高800m~1100mの間に耕地や民家が点在する里です。今やあまり見られなくなったなしかしい日本の風景が残り、大地と人の温もりがあり、下栗の里は2009年「にほんの里100選」に選ばれました。
急斜面の畑を彩るそばの花。軒先に置かれた民具。路傍の石仏など、わたしたちが忘れかけていた日本の原風景が息づいています。
最大斜度は38度もありゲレンデに例えるなら上級者向けのような急な斜面の中腹に家が建っており、実際に集落の急な道を歩いてみると、そこに住む人の集落を守っていく苦労がひしひしと伝わってきます。急な坂道で、単に歩くだけでも足に身が張ります。そこでの毎日の生活は、私を含めた現代人にとって考えることは出来ません。
集落の人々が造った観光用のビューポイントへの山道。20分程歩くと、ビューポイントに到着。そこから斜面に張り付く集落の全景を見ることが出来、眺望に見とれているうちに「どうしてこの場所に集落を作ったんだろう」との疑問が沸きます。
ネットで調べると、下栗の歴史は定かではありませんが、隣接の集落では縄文土器が出土したことから、同時期には人が住んでいたと推測されています。江戸時代には幕府の直轄領となり、その頃から住民が増え始めて300人を超えた記録も残っています。現在は過疎化と高齢化が進み100名程の人々が静かに暮らしています。
そんな日本版マチュピチュ「下栗の里」の秘境感を感じて頂くため、鳥目線のドローンで空撮しました。航空法で地上から最大150mと決まりのある中、高低差がある場所の空撮は難しくなります。
そのため、集落の中心地とほぼ同じ高さにあるビューポイントからドローン発着点にすることにしました。しかし、前方は開けているのですが、頭の上は木々が茂っているため、ドローンの発着操縦に四苦八苦し撮影した映像が、今回投稿する映像です。如何でしょうか。