駿河湾越しに見る夕景が造り出す造形美は幻想的!(ドローン空撮・4k)

誰しもが、自然の美しさに感動したことがあると思います。私がカメラの魅力に取りつかれたのは、自然が造り出す美しさに見入ってしまって、その感動を映像として残すためにカメラが趣味になったのです。
自然が造り出す造形美は、多種多様です。その中で、今回は自然が造り出した素晴らしき夕景の映像を投稿します。
撮影した場所は芦ノ湖から熱海に行く道中にある箱根スカイラインで、時期は2024年晩秋の夕暮れ時でした。駿河湾を見下ろす事が出来る十国峠付近を車で走っているときに、眼下に飛び込んできた絶景でした。
夕景美というのは、太陽が沈む時間帯に生まれる光と影の織りなす美しさのことを指します。これは一日の中でも特に短い時間にしか見られない「移ろいの美」であり、自然の造形美の中でも象徴的な存在です。
夕景の自然の造形美は、単なる「きれいな空の色」ではなく、光・影・大気・水・雲・季節・そして人の心が一体となって生まれる芸術とも言えます。

夕陽の光と色彩の変化については、赤や橙、紫、金色など、昼間の青空とは全く違う色彩が空を染めます。
太陽光が大気を長く通過するため、青い光が散乱し、残った赤や橙が強調されます。また、山や雲、湖や海がその色を映し、刻一刻と変化するグラデーションを楽しめます。

その時の気象状況は、夕暮れ時に所々小雨が降っている「狐の嫁入り」の雰囲気。「狐の嫁入り」とは、私の故郷での表現で、晩秋頃によくみられる変わりやすい天気のこと。
晴れているかと思えば小雨が降る天気で、晩秋の冬型の気圧配置の時に日本海側の山沿いに見られることが多いです。またこの時は虹もよく見る事が出来ます。

通常でも、色彩のグラデーションは夕日が沈むにつれて、空は橙、赤、紫、青と色を変えていきます。
今回は、投稿映像でもお分かりのように、その夕日による空色の変化に加え、雲と雲から降り注ぐ小雨が演出効果を引き立たせて、燃えるような赤や柔らかなピンクに染まります。
さらには、局所的に小雨が降り靄もかかり、オレンジ色を主体にグラデーションが変化し、何とも言えない幻想的な光景となりました。

夕景に見られる自然の造形美は、時間と光、そして大気と地形が織りなす、一瞬ごとに変化する芸術です。
夕景の最大の特徴は「儚さ」です。同じ夕焼けは二度と訪れず、刻一刻と変わる様子が「一期一会」の美学を体現しているとも言えます。

また夕景は、視覚的な美しさだけでなく、「終わり」や「静けさ」「安らぎ」「郷愁」など、人の感情にも強く訴えかけてくれます。この心理的な作用も、自然が生み出す造形美の一部と言えるのではないでしょうか。
夕景の自然美は、光・色・形・時間・感情が一体となって現れる、極めて複雑で繊細な芸術です。さらには、夕景の造形美の奥深さは、見る人の心の状態によっても、その美しさの感じ方が変わることです。ご視聴頂いている皆様は如何でしょうか。



