ダム余水履きから流れ落ちる水はまるでナイアガラの滝、自然の造形美・水紋模様の芸術品が見られる野洲川ダム(ドローン空撮・6K映像)

地球温暖化に伴う異常気象による酷暑が続く昨今、皆様お元気でお過ごしでしょうか。今回は、暑中見舞いもかねて、少しでも涼しく感じてもらおうと、ダムの越流水が造り出す芸術映像を投稿します。

今回ターゲットにした野洲川ダムは滋賀県甲賀市にあり、鈴鹿スカイラインを走っていると、ポッと出てくる湖とダムで、一級河川「野洲川」に建設されたダムです。

農林水産省近畿農政局が管理するダムで、高さ52.7メートルの重力式コンクリートダムです。水源の確保に悩まされてきた近江盆地へのかんがい用水を供給する目的で戦前から計画され、太平洋戦争による中断を挟んで完成した農業用ダムです。

もともと1951年に完成したダムなのですが、2009年に老朽化と放流能力を増大させるためにリニューアルされ、放流するゲート(余水履き)も1門から、自由越流式6門となりました。通常のダムは余水履きが一か所ですが、野洲川ダムはほぼダム全体から水が流れ落ちる珍しいダムなのです。ダム好きなら、是非見てほしいダムのひとつです。

今回は、涼しさとその美しさを感じ取っていただくために、先般購入した新機種Mavic4proのドローンの新機能(上方70度・カメラ回転等)を使って6k画質で撮影しました。

このダムの素晴らしさは、余水履きから流れ落ちる水はまるでナイアガラの滝のようで、壮大で大変美しく、ダム壁面を流れ落ちる水が作り出す不思議な模様を造り出す波紋も絶景です。野洲川ダム は、その越流する景観が「関西のナイアガラ」と称されています。

また、普通は目もくらむような高いダムから、豪快に放水するダムにくらべると、女性らしくしなやかな美しさを感じ取ることが出来ます。

「ナイアガラの滝」と呼ばれるようなダムは、日本にいくつかあります。例えば、黒部ダムの観光放流(毎年6月〜10月)は、その豪快に放流される様子をナイアガラの滝にたとえられています。

そのほとんどが不定期に行われる放流のさまを捉えて表現されていますが、野洲川ダムは自然越流のため、ほぼ常時、投稿した映像のような風景を見る事が出来ます。

滝やダムなどでよく見られる水紋とは、水が垂直な壁や斜面に沿って流れ落ちるときにできる模様や動きのパターンのことです。

水は下に引っ張られながら流れるため、流れに方向性ができます。そして流れ落ちる壁のわずかな凹凸でも水の流れを変化させ、縞模様やゆらぎを生みます。

そして、少量の水は静かに滑り、流速が速いと跳ね返りやしぶきができて複雑なパターンが生まれます。

また、水と空気の境界層で波のような模様が発生します。風があるとさらに変化します。

さらには、水の表面はレンズのように光を曲げるため、模様がより立体的に見えることがあり、大変面白い自然が造り出す芸術品です。

野洲川ダムはその越流水が造り出す水の芸術であり、ほぼ常時見る事が出来る数少ないダムです。「関西のナイアガラ」とも称されるダムで、水流が造り出す素晴らしき水紋模様を楽しみたい方には、まさに理想のダムです。

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