ダムに土砂を貯めない、下流に土砂を流すためのバイパストンネルの出口がおもしろい!美和ダムのユニークな施設!(ドローン空撮・4k動画)

ネットで見つけた面白い写真。それは山の斜面に掘られたトンネルから流れ出る水が、円形に流れ落ちるなんともユニークな施設を写した写真でした。

その写真を頼りに色々と調べると、長野県伊那市にある「美和ダム」に関連する施設であることが判明。

私的にピンと来たのは、ダムに必ずとある洪水時の余水履き施設かな?。それにしてはユニークな形状をしているので、現地で確認をする必要があるとのミッションで訪れたのが、今回投稿する映像です。

行った時期は紅葉の時期で、現地に着くと、投稿した映像の様に、ダムの下流近くの色づいた山に空いた穴から、多量の水が流れ出ていました。

その流れは4~5段ほどある円形の段に流れ落ち、川の本流と合流していました。その水の流れは円形の波紋が徐々に拡散し、そこを流れ落ちる様は大変ユニークなものでした。

しかし、よくよく観察すると、流れ落ちる水は洪水時によくみられる濁水の様に濁っていて、違和感を持ちました。

ダムの余水履きであれば、ある程度澄んだ水が流れ出るはずですね。撮影時は、違和感を抱いたまま撮影しましたが、帰宅して、詳しくネットで調べてみました。

その結果、判明したのが、洪水時にダム湖に流入する土砂を含んだ流水の一部を、ダム湖を経由せず下流にながすための土砂バイパストンネル施設であり、余水履きではないと判りました。

山から流れ出る多量の土砂流入により土砂堆積が進行すると、ダムの貯水機能が維持できない恐れがあります。また、土砂がダムに止められてダム下流に供給されなくなったため、川底にあった細かな土砂が減少し、大きな玉石ばかりの単調な川へと様子が変わってしまう現象が発生します。

このような現象を軽減するため美和ダムには、このような土砂バイパスが造られているのです。2005年に完成し、長い試験運用を経て、2019年より本格運用が実施されています。

「海辺の砂浜が減ってなくなってしまうという『海岸侵食』の問題を耳にしたことがある方もいるかもしれません。この要因の一つが、ダム設置による海への供給土砂量の減少であると言われています。これを解消しながら、ダムの貯水機能を維持するため役割を果たそうとしているのが『土砂バイパストンネル』なのです。。

土砂が適度に下流に流れることで、土砂の連続性を確保し、流域の環境保全・再生に役立てようと造られているのでした。色々と調べている中で、私も、少し賢くなりました。

Follow me!

コメントを残す