「庭園もまた一幅の絵画である」とのコンセプトで造られた足立美術館(施設紹介)

足立美術館の玄関風景

 先般、出雲大社参拝の帰りに、今まで見たいと思っていた「足立美術館」に立ち寄りました。足立美術館は、地元の実業家であった足立全康氏が横山大観のコレクションをもとに、1970年に創設した私立美術館です。

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 ここは美術館でありながら、館内から見る日本一の庭園が有名です。館を囲む約5万坪の広大な日本庭園は色々なテーマの庭園があり「庭園もまた一幅の絵画である」という考えで維持管理されてます。また、アメリカで発行されている日本庭園専門誌の日本庭園ランキングでは19年連続で「庭園日本一」に選出されています。

 美術館はアクセスが良いとは言えない場所にあるため、足立美術館の広大な駐車場は、まるでナガシマスパーランドのような広さで、帰りに自分の車を見つけるのに困難です。私が訪れた日は開館前であったためか、ガラガラの駐車場状況で問題ありませんでした。

 庭は正面玄関前にある「歓迎の庭」から始まります。そして館内に入り受付カウンターで大人一人2,300円(かなり高い料金に驚きを隠せず)支払います。

 そして少し進むと、「苔庭」「枯山水庭」「池庭」「白砂青松庭」と、いくつもの美しい日本庭園が広がっています。それぞれ名画をモチーフにしたり、背後の自然の山々を景色に取り込んだりと、それぞれ趣向が凝らされていて飽きることがありません。

 また、「鶴亀の滝」と呼ばれている高低差は15mの人工滝は訪れた観光客を驚かせる景観のひとつでもあります。

 さらに、亀鶴の滝から曲がりくねった順路をたどり3分ほど歩くと、小さな木造の家が見えてきます。ここに設置されているベンチから「生の額絵」と「生の衝立」を鑑賞することが出来ます。左右ともに絵のような風景が見られる絶好のビュースポットで、ゆっくり時間をかけて鑑賞できる場所でもあります。(人の少ない開館間際がお勧め)

 窓から見える日本庭園はどの窓から見ても絵になる美しさ。大きなパノラマの窓と小さな絵画サイズの窓から垣間見る庭園は飽きが来ません。

 庭の眺めを窓に近づいて眺めるのも良いですが、2、3歩引いて眺めるとまた違った景色が見えてきます。また、ガラスが額縁のようにはめられているので、庭園が絵のように見えます。

 ネットで調べると、庭園は「昭和の小堀遠州」と称えられた作庭家の中根金作によって手を入れられたとの情報をゲット。蛇足になりますが、小堀遠州と言えば、私の故郷にある寺「近江孤篷庵」の庭を作ったことで親近感があり、何度も足を運んでいますが、借景の庭が素晴らしいと実感していました。

 また、ロビーから窓ガラス越しに望む枯山水庭は枯れ葉ひとつ落ちていない手入れは見事です。そして、白砂青松庭の白砂は美しさを保つために庭師により年1回、砂を運び出し水洗いする「砂洗い」を行っているとのこと。

 足立美術館では、開館の1時間前から、毎日欠かさず庭園の清掃を行っておられ、徹底した清掃や定期的な木々の剪定できれいになった庭園を眺めると、とても清々しい気分になりました。

 今回は、遠くてなかなか行けない方々に、足立美術館の素晴らしい庭園風景のおすそ分け動画です。如何でしょうか。

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